チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



「じゃあ俺が吊革掴むから、あさひちゃん俺に掴まっていいよー?」

「私は吊革に届くから必要ありません。 ていうか、やっぱり自分で届くじゃないですかっ」




YUKIと桜子ちゃんみたいにしてみたい願望はあるけれど、多分あんな風にすることなんて一生ない。

だって、自分で吊革に届いちゃうんだもん。

男の子に支えてもらう必要がないんだもん。


……悲しいけれど、これが現実。


ハァ……なんか、むなしい……。









「宇田川」




今まで黙って聞いていたYUKIが、ニコッと笑った。

……いや、コレは昨日と同じ、あのこわーい満面の笑み……。




「俺が支えてあげるよ?」




……声だけ聞いてるとメッチャ優しいけど、その笑顔、やっぱり怖いです……。






「雪村、その顔メッチャ怖いっ」




うわっ……健二さんってば、けらけら笑いながら言葉を返してる……。

一方のYUKIは、健二さんの頭をバシッと1発叩いたあとはいつものYUKIに戻った。

『アホなことやらすな』とだけ言い、その後は無言。



……結局、電車の中ではYUKIとほとんど話せなかった。

それもこれも、近くに居る健二さんのせい……。



……昨日の電話での話はなんだったんだ。


そんなことを思いながら、私は一人、小さく小さく息を吐き出した。