その後、私たちも始業のチャイムが迫っていたから保健室を出た。
その時にちょうど間宮先生と会ったから、健二さんのことを話して頭を下げる。
先生は『そうかぁ』と言いながら自分の髪をグシャグシャにし、そのあとに『じゃあおやすみー』と保健室に引っ込んでいった。
……先生なのに、全然先生っぽくない……。
でもそれが間宮先生という人なんだろうか? と、ぼんやり思いながら教室に向かった。
その後、これといって何かあるわけでもなく、ごくごく当たり前のように授業を受け、お昼ご飯を食べたあとに、また授業。
そしてホームルームや掃除を終え、帰りの時間となった。
「じゃあ咲良っ、バイバーイ!!」
「また明日ー」
超特急で掃除を終わらせたイトちゃんは、宇田川さんとのデートのためすぐに帰っていった。
私は焦って帰る必要なんてないし、たまには図書室に行って本を読もうかな? なんて思ったから、図書室へと歩き出す。 と……、
「あ」
「あぁ、朝はどうも、お世話かけました」
「いえいえ、全然っ」
……眠たそうに目を擦る健二さんと、廊下で遭遇。
この人、朝も放課後も眠たそうな顔って……いったいどんな生活を送ってるんだ……。
「あさひちゃん、図書室に行くの?」
「はい」
「おー、俺もおんなじー」
『あさひちゃん』って呼び方は、もう放置でいいや。
いちいち訂正するのが面倒臭い。 訂正してもどうせそのままの呼び方だろうしね。
ということで、健二さんと一緒に図書室へ。



