「俺、あのクールメガネと同じクラスだから、キミのこと色々と聞いてたよ」
「えぇっ……!?」
YUKIってば いったいどんなことを健二さんにっ!?
ていうか健二さんとYUKIって、そんなに親しい仲だったわけ……!?
「というのは冗談です」
「……はぁ!?」
「同じクラスなのは本当だけど、残念ながら雪村からは全然何も聞いてないよ」
クスッと笑った健二さん。
……ていうか、ニヤニヤ笑ってるし。
「……なんで、そんな顔してるんですか」
「雪村の名前が出た時の慌てっぷりが可愛くて、つい」
「かわっ……なっ、何言ってるんですかもうっ!!」
うぅ……私の顔、絶対赤い……。
YUKIといい健二さんといい、なんっで初対面の人に からかわれなくちゃいけないんだっ。
「ねぇねぇ、あさひちゃん」
「……あさひな、です」
「うん、知ってる。 それよりもさ、あさひちゃん」
……結局『あさひちゃん』ですか。
『な』くらい省略せずに呼べばいいのに……。
「……で、どうしたんですか?」
名前の呼び方はあまり気にしないようにしよう。と思いながら、新しいティッシュで鼻を押さえる健二さんを見る。
「あさひちゃんの連絡先、教えてほしいんだけど大丈夫ですか?」
「え? 私の、連絡先……?」



