チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



「ほら、しっかりしてっ!!」




健二さんの鼻を押さえながら、もう一方の手で肩を叩き続ける。

私が叩くのをやめたらこの人はまた寝てしまう。 そう思ったからの行動だ。




「あー……どうも、お世話さまです」

「いいから、ほらっ。 しっかり座っててくださいっ」

「おー」




相変わらずぼんやりとしているけれど、なんとかちゃんとイスに座ってるし、ティッシュも自分で持って押さえてくれている。

ハァ……疲れた。


でも、あとはこの人が寝ないように見とけばいいだけだねっ。

よし、イトちゃんや先生が戻ってくるまで頑張ろうっ!!





「アリガトゴザイマス、朝比奈 咲良サン」

「なんで片言なんですか。 ……って、あれ? 私、自分の名前言いましたっけ?」

「イトっちが言ってた」

「あ、それで。 でもどうして私の名字が『朝比奈』だって知ってたんですか?」




そう聞いた私に、健二さんは微かな笑みを浮かべた。




「そりゃあイトっちから色々聞いてるし、うちのお兄さんからも聞いてたから」

「あ、そう……ですよね」




だよね。

イトちゃんと宇田川 翔さんが幼なじみってことは、当然健二さんとも幼なじみなわけで。

結構親しげな感じだから、私の話を聞いてない方がおかしいのかも。


私は全然、健二さんのことは聞いてなかったけどね。




「あと、雪村 秀一からも色々聞いてます」

「……えっ?」




YUKIから、私のことをっ……!?