眼が覚めると
そこには広大な草原があった

草木は生い茂り
見たこともないような生物が行き交い
空は青く澄んでいる

遠くには上が見えないほどの建物があり
それを囲うように街がある

それを見ただけで俺は好奇心でいっぱいだ、今すぐにでも走り出していきたいくらいに。

と、思うまでもなく
餓えた獣のように
何かを求め
俺の体は走り出していた


その先に崖があるとも知らずに


「うわぁぁぁぁぁぁああぁぁ!!」

バンッ

「おい、坂本」


眼が覚めると
そこにはせまっくるしい教室があり
目の前には教科書を横に丸めて
手に持っている担任の橋本(はしもと)がいた。

「いつまで寝てるんだお前は、寝惚けてないでちったぁ勉強しろ」

「へーい」

周りからクスクスと笑う声が聴こえる

鬱陶しい

この世界はつまらない
普通過ぎる
ノーマルではなくアブノーマル
刺激が足りない

こんなこと言ってたら厨二に思われるな
、現に中二だけどもさ。

自己紹介が遅れたな、俺の名前は愁(しゅう)名字はさっき橋本が言っていた坂本。

以後、お見知りおきを。