二人のお互いを想う、優しく温かくとも強い気持ち。
命を狙われても、記憶がなくとも
、オーマンへの愛があると誇りを持ち続けたアリア。
初代王だからといって権力で人を統治せず、真実の愛を貫くオーマン。
辛いこと、悲しいこともたくさんあるこの二人の物語に、ゆのの頬は涙で濡れていた。
「アリア、よかったね・・・」
結婚式当日のページ。幸せそうなアリアの様子にほっとする。
二人は式場で、贈り物を交わし合う。
「私を選んでくれてありがとう。ずっと君を幸せにし続けると誓うよ。君の心を映す鏡を君に贈る・・・。この鏡に映る君が、いつも笑顔でいられますように・・・」
そう言ったオーマンは、等身大の鏡をアリアに贈った。
「私を守ってくれてありがとう。記憶がない私でも好きになってくれてありがとう。私の記憶がわかるヒントになるのは、この懐中時計だけ・・・。記憶にこだわらず、これからは貴方との未来だけ見つめていきます。私の時を、貴方に捧げます・・・」
そう言って、アリアはずっと首にかけていた懐中時計をオーマンに贈った。
そして誓いのキスをし、物語は幕を閉じるーーー
この二人の最後の言葉が、『交わされる約束』なのだ。