「それもそうかもしれぬ。カルディア・キッシュを捕らえよ!」
未だに苦しそうにしているカルディアはなんなく捕まってしまった。
「それからオズヴェルドの側室もだ」
「何故ですか?」
冷静に聞くオズヴェルドの腕の中でユノは震えていた。
「先程の歌でカルディア・キッシュが苦しんでおる。そのような変な力を持った異世界の人間を野放しにはできまい」
確かに私は怪しい力を持った異世界の人間にしかうつらないだろう。ここで揉めてしまえば、オズヴェルドに迷惑をかけてしまう・・・。
ごそごそと身動きするゆのをオズヴェルドはぎゅっと抱きしめる。
「私は構いません」
「ユノ!」
怒ったような声で名前を呼ばれるのは胸が痛むけれど。私がしようとしていることは間違ってはいないはず。レヴァノンと目が合うと、小さく頷いてくれたからーーー
「私は自分の身の潔白を証明するために身を委ねます」
「自ら捕らわれると?」
「はい、抵抗しません」
