この国は、髪や瞳がカラフルであること以外にも、男女問わず美形が多い、とゆのは感じていた。

そうはいっても、オズヴェルドとレヴァノン、オルフェ、ミーシャにしか会っていないのだが。


そんな中、私が気をつけることってーーー?


「私は何に気をつければいいのですか?」


不思議そうな顔で問うゆの。


「・・・・・・」

「・・・・・・?」

「・・・ハジは」


渋々といった感じでオズヴェルドは口を開いた。


「はい?」

「ハジは、その・・・なんというか、いろいろと面白がるところがある。それに、惑わされるなってことだ」


本当に言いたいこととはちょっとズレているんだろうな、と聞いていたレヴァノンやオルフェは感じた。


「・・・? はい、わかりました・・・」


ゆのもよくわかっていないようだが返事をした。



「それより、どうして王妃様にお会いしないのか教えてください」

「それは・・・」


言葉を濁すオズヴェルド。


「それに関しましては、私が説明致しましょう。それに、外で話すようなことではございませんので」


外で話すようなことじゃないーーー?


しばらくの間、オズヴェルドの側室という立場でいるのだから、いろいろと立ち振る舞いを知っておかないと迷惑をかけることになるかもしれない。

善意で助けてくれたオズヴェルドに、ゆのは迷惑をかけたくはなかった。