んーーー?

そっと目を開けると、カーテン越しに太陽の眩しさを感じた。


「お目覚めですか!? ユノ様!」


この声は・・・


「ミー・・・シャッ」


どのくらい寝ていたのだろう? 喉がカラカラで、声がうまく出せなかった。


「あまりご無理なさらないで・・・。こちらにお水がございます。今レヴァノン様を呼んでまいります」


ハジに眠らされてから記憶がないーーー

ハッとなって右手の人差し指を見ると、黒い模様は消えていた。

よかった、とゆのは安堵する。あの時のような身体の倦怠感はない。ただ心の方は、そう簡単にはいかないようだ。

ミーシャに示された水を飲むと、喉の乾きが癒えた。


ーーーコンコンッ


「ユノ様、ご気分はいかがですか?」


そっとレヴァノンが部屋に入ってきた。


「大丈夫、ありがとう」

「昨夜までハジ殿が付きっきりでいらっしゃったのですが、今朝から外せない仕事があるそうで・・・」

「ハジが?」

「呪いの治療もその後のお世話もハジ殿がしておりました」


ゆのは信じられなかった。それと同時に嬉しさも込み上げる。

今すぐ感謝の意を伝えたかったが、仕事ならば仕方がない。