ツバル、といえば。以前オズが嫌そうに話していた・・・
「テトの、えっと・・・」
「ツバルは私の側近だよ」
そのツバルさんが、テトのお母様の・・・つまり、クレア王妃の盗聴を!?
「どうして盗聴なんて・・・」
「それは知らない。だけど、聞いてくれ・・・。ユノをこの世界に召喚したのは、母様なんだ」
「えっ・・・」
クレア王妃が?
何故?
「母様が親しくしているアルフォード大臣という人がいてね。その人とユノの話をしていたらしい。それで、母様がユノを召喚したこと、それから帰るには時計が必要だと言っていたらしい」
ぐるぐるぐるぐる。
いろんなことが起こって、頭がパンクしそうだ。
「だからユノ、オズ兄様に内緒で時計を探してごらん」
テトの言葉にゆのは無意識で頷いていた。
送るよ、というテトを断って、よろよろとした足取りで部屋を出 る。
酷く心が落ち着かない。
道もわからないのに、部屋を出てしまったゆのは、あてもなく歩き出す。
クレア王妃はオズを邪魔だと思っている。
そんなクレア王妃が私を召喚した・・・。
私がオズに発見されたのは、予想内だったのか、予想外だったのか。
パーティーの様子を思い出すと、後者のような気がする。
オズは私の時計を隠しているかもしれない。
なんのために?
ーーーわからない。
