決意したオズヴェルドの行動は早かった。


「レヴァノン」


こそこそ動き回っているつもりになっているレヴァノンを引き止める。


「オズヴェルド様」


動揺しないところは流石だ。


「どこまで調べはついた?」

「なんのことでございましょう?」

「ユノを召喚した犯人のことだ」

「・・・」

「俺が、ユノを帰そうと思っているうちに早く答えるんだ」


そう言うと、レヴァノンが意外そうな顔をした。なんだか心外だ。


「オズヴェルド様が以前お調べになったリストの中から絞ったところ、該当者はいませんでした」

「なんだと?」

「鏡を使って連れてきたのならば、男でしょう? 男の中には、召喚できそうな人物が何人かいましたが、全員アリバイがありました」


ですが、と言葉を続ける。


「私の早合点だったかもしれません」

「どういうことだ?」

「鏡を使ったと聞いて男だと思い、調べてきましたが・・・」

「っ! そういうことか」


レヴァノンが言いたいことを理解したオズヴェルドは、驚愕の顔をした。


「"結婚した女"の可能性があるんだな?」

「そのとおりでございます」