遊園地に着いてパンフレットを広げながら乗り物を探す。 案外広くて、 あたしは全くわからなかった。 「裕貴くんってよくここに来るの?」 「なんで?」 「どこに何あるかとかよくわかってるから」 「…………下調べしたから、さ」 「そ、そっか……」 気まずくなってしまった。 下調べ……。 そっか、うん。 「今日は本気で楽しませようと思って! ほら、東雲行くぞっ」 「わぁっ」 握られた手を強く引っ張って歩く裕貴くんは顔がほんのり赤い。