気付いたら保健室のベッドの上。 頭には氷枕。 手が温かい。 「わた……先生…?」 渉がベッドの隣にある椅子に座っていた。 それで、あたしの手を包むように握って寝ていた。 こんなに近い距離は久しぶり。 思わず手を解いて渉の髪に触れる。 サラサラとしている。 そうだったな…… こんな感じだったな。 久しぶりの寝顔。 ずっと会いたかった人。