修旅から帰ってきて数日。 東雲から笑顔が消えた。 無表情だ。 窓の外を見て黒板を見て 仙崎を見て。 また溜め息を吐いて なぜか泣きそうな顔をする。 くっそ……… こんな顔をさせたいわけじゃない。 こんな顔をさせるために好きになったわけじゃない。 “好きだ” 今言っても変わらないのだろう。 想いは胸に固く閉まって。 裕貴 side 終