「そうだ、先生!!」
「はい?」
「もう全部回っちゃったしお土産も買っちゃったんで、特別、合流する意味もないから各自旅館でってことでダメですか?」
さつきの提案には先生だけでなく、
あたしや大雅、裕貴くんまで驚いた。
「舞ちゃん、いいかな?
大雅と2人っきりになりたいなぁ」
何もしなくても可愛いのに、
上目づかいでお願いされたら女のあたしでも頷いてしまう。
「気を付けて下さいね。
何かあったら連絡するように」
「大雅がいるから大丈夫でーす」
ルンルン気分で大雅とお店を出るさつき。
お金を払い終わってあたしにウインクして大雅と消えた。
裕貴くんも無言で精算して
あたしと渉を睨み付けてどこかへ消えた。
残るはあたしと渉だけ。

