舞side トイレから戻ると、 さつきと大雅が駆け寄って来てくれた。 「お腹痛くてさぁ~」 そんな嘘、お見通しかもしれない。 でもまだバレるわけにはいかないんだ。 裕貴くんはあたしを見て ニヤニヤと笑っている。 大丈夫。 あたしには渉がいる。 絶対に負けない。 「裕貴は俺が見張るから」 「じゃぁ、私は舞ちゃんと離れない」 こう言ってくれる友達だっている。 裕貴くんは一人でも、 あたしは仲間がいるから。