旅館に着き、 バスガイドさんは寂しそうに渉を見ていたが渉は気付かない。 さつきの荷物を持つ大雅は、 彼女想いで羨ましいとのご感想。 裕貴くんもあたしの荷物を半分持ってくれた。 「まずは、優しさアピールな」 どうしてあたしなんかを……。 渉はさっきから下を向いて、 女子の話には適当に相槌を打ってやり過ごしていた。