仕方なく、俺は香織ちゃんが電車を降りるのを、待った。


数分後、電車は学校の駅に着いた。香織ちゃんが、電車を降りる。それと同時に、俺も降りて叫んだ。


「香織ちゃん!」


その声に、振り返る香織ちゃん。


「あ、聡君。久しぶりだね」


「香織ちゃん…突然だけど…ずっと、ずっと好きでした!付き合ってください!」


思い切って、そう告げた。


あ……


ちょっと……


通行人が、いっぱい見てるよ……


恥ずかしい……


朝から、なんだこの光景は……


皆、そんな目だった。


「聡君…」


「はい!」


「…一緒に、学校行かない?」


「え、うん…うん?!」


え?返事は?!


そのまま、ほとんど無言で学校へ向かった。




放課後。


「ちょっと、聡君?」


ん?知らない、女の子だな……


「誰?」


「私、香織の友達だけど」


お、告白の事かな……


「ちょっと、来てくれない?」


「え?いいけど…」


って、ちょっと…


ここって……




格技室だよね?




俺、投げ飛ばされんの?




「何?」


俺は、聞いた。