「それでは、護衛を頼む」


「はいはーい、任せてくださいな。ね、こーとーの?」


明るい声とは正反対に黒髪の少女は冷たく、「依頼は確実にこなす」とだけ言えば、紺のポンチョのフードを被る


「あー、すみません。コトノ、人と話すのすごい苦手で…」


銀髪の青年はへらっと笑いながら、髭を長々と伸ばした年配の男性へとそう言った


「まったくだ。…おい、そろそろ行くぞ。ギル様を待たせるわけにはいかない」


そう、後ろに止まっていた馬車の者に言いながら馬車へと乗って行った。

青年は苦笑しながら少女を探せば、既に先に進んでいて、その後を小走りで追いかけた