シュウだって同じはず。

わたし達はそうやって育ってきたんだもん。

お互い意識するなんて今までもないし、この先もない。



「知らないのは夏樹だけ、か」

「何が?」

「何でもないよ、さ、行こ!」


美映ちゃんの言葉が少し気になったけど多分大した事じゃない、と思う事にして詳しく聞かないことにした。



「おーい、夏樹っ!」


美映ちゃんと話をしながら歩いていると、突然上から声がする。



まったく!相変わらず声が大きいんだから!



「悠馬!声がでかいってば!」

「夏樹の声もね」


う、美映ちゃん…