「シュウ」 シュウがわたしの方を向いて、ぎゅっと手を握る。 熱い体温。 いつもは冷静なくせに 「好きだよ、夏樹」 別にどうしたいわけじゃない、って言ったくせに。 「バカ」 「夏樹!!」 突然声がして、つい立ち上がる。 と、上から悠馬がわたしを呼んでいる。 「なに!?どうしたの?」 「待ってろよ!」 悠馬が見えなくなってしまった。 もしかして、ここまで来る気かな?