あの時、ちょっとしたケンカが原因で。
わたしとクラスの友達はギクシャクしてしまったんだ。
謝ろうとしたけれどなかなか口をきいてもらえなくて。
だけど他の子達のところにも行く勇気もなくて。
一人でいた時があった。
でもそんな時に、わたしの隣にはいつもシュウがいてくれた。
「わたしの手を、ずっと握ってくれたよね」
嬉しそうな笑顔を見せるシュウ。
「あの時から、いやもしかしたらそれよりも前からかもしれないけど。俺の中で夏樹は特別だよ」
そっか。
あの時から。
わたしを見ててくれてたんだ。
「あれからずっと俺の中には夏樹がいて」


