いきなり口を手で塞がれて、言葉どころか空気も吸えない。
「ごめん、夏樹の放課後は俺のものだから」
わけのわからない事を突然言うシュウにさらにパニックになる。
「王子、 どこまで夏樹にベッタリなんだよ」
悠馬の態度が豹変した。
「ベッタリじゃないけれど。夏樹が他の男と出かけるのは気に入らない」
ちょっとちょっと!
美映ちゃんが見てる前でそんな事を言っちゃダメでしょ!
シュウには美映ちゃんがいるのに。
シュウはやっとわたしの口から手をはなしてくれた。
それと同時にシュウに向かって怒鳴る。
「ちょっとシュウ!いくらなんでもそんな言い方したらみんな誤解しちゃうよ」
だけど、シュウは相変わらずポーカーフェース。
「別に何が悪いの?」
と開き直りを見せる。


