掃除を終えて教室に戻るとみんながすでに待っていてくれてた。
「お待たせ、行こう!」
駅前のカフェには美映ちゃんとは何度か行っていて。いつもそこでおしゃべりをしながらランチやスイーツを食べるのが習慣になっている。
悠馬はクラブで来たことがあるみたい。
お店に入るとわたし達と同じ制服を着た人が何人もいる。
席に着いてメニューを吟味していると、隣に座る美映ちゃんからつんつん、と肘打ちをされた。
「どうしたの?」
「周り、見てみなよ」
言われた通り見てみると、うわ、女の子達がこっちを見ている。
こっち、というよりも?
シュウのこと?
「やっぱりすごい人気なのね〜」
「信じられないけどね」
わたしからしたらシュウなんて何処がカッコイイんだろうって思っちゃう。
何処にでもいる、普通の男の子なのにな、って。
ゲームで負けると勝つまで何度も練習するし。意外と根に持つタイプだし。
わたしのこといじめるし。馬鹿にするし。


