この言い訳も、何回目だろう?
そんな事を考えてると、いきなりガタンと音がした。
視線を動かすと、悠馬が立っている。
「早く自己紹介しろよ」
そうでした。
慌てて自分の名前を言って席についた。
悠馬の方を見ると、何故かむすっとした顔をしている。
怒ってるのかな。
何で不機嫌なんだろう?
終業のチャイムが鳴って、それぞれが帰りの支度を始める。
わたしもシュウも美映ちゃんも悠馬も掃除当番だったので終わり次第教室に集まるということで別れた。
悠馬にさっきどうして怒ってるのか聞きそびれちゃったな。
二人で話せたら聞いてみよう
「夏樹」
「あ、シュウ。掃除どこ?」
「体育館」
「いいなぁ、楽しそうで」
「まだ寒いし。めんどくさい」
「あはは」
シュウってば相変わらずめんどくさがりなんだから。
笑っていると、急にぽん、と手を頭に置かれた。
「な、何、どうした!?」
「言い訳ご苦労」


