恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ

『コシャクナ男メ。イイ気味ダ!』
ミチカは吐き捨てるように言った。私はカチン、とした。
「コシャクナのはアンタのほうよ!首に付いている縄の跡、首つり自殺して付いた跡なんでしょ。自分で勝手に死んどいて、でも辛いからって他人を巻き込んだり危害を加えるなんて、ひどい!」
『オマエニ何ガワカル!』
「あんたがワガママな人間だってことは、態度を見りゃわかるわ!」
『アタシガ コンナニ非道二 ナッタノハ、クラスメイトノ セイダ。恨ムナラ、ソイツラヲ恨メ!』
「人のせいにすれば何でもすむと思っているのが、そもそも間違いなの。何があったのか知らないけど、こっちはとんだトバッチリをくらって、いい迷惑だわ」
『ジャア オ前モ イジメラレテミロ!ソンナクチ 二度ト叩ケナクナルゾ!』
「いじめ!」
『アア、ソウダ』
「でも、だからってこんな事…」
『私ハ、コノ地域デ一番ノ進学校ニ通ッテイタ。成績ハ、常ニ一番ダッタ。コノ分ナラ、ズット夢ダッタ外交官ヘノ道ヲ確実ニ歩メルト思ッタ。ダガ、一年生ノ二学期期末テストガ終ワッタ アタリカラ、クラスメイトニ イジメラレルヨウニナッタ。奴ラハ頭ヲフル回転サセ、無視ヤ仲間ハズレナドヲ シテキタ。モチロン、私ハ黙ッテナド イナカッタ。思イツク限リ反撃シタ。ダガ相手ハ四人ガカリ。トテモ勝テナカッタ』
「・・・」
『イジメラレタ理由ハ、私ノ成績ガ イツモ良カッタカラ。イジメテキタ生徒ノ中心人物ダッタ少女ハ、代々医者ヲ輩出シテキタ家系ノ長女デ、ソノ彼女モ医者ヲ目指シテイタ。ダガ、寝ル間ヲ惜シンデ努力シテモ、成績ノ伸ビハ今イチデ、医大ニ進ムノハ難シイヨウダッタ。ダカラ成績ノ良イ私ヲ見ルト、ムカツイタ ラシイ』
「・・・」
『彼女ノ中デ ウラヤミガ 憎シミニ変ワルノハ、簡単ダッタ』
「誰かに助けてって言わなかったの?」