……美味しい、ご飯……。



「私、料理するのって苦手なんだけど……」

「知ってる。 でも、ミサが作って持っていったら喜ぶよ」

「んー……」



……そうかなぁ?

『こんなもん食えるかっ!!』って捨てられたりしないだろうか……。

ていうか、私の作ったものを食べて、お腹を壊したりしないだろうか……。


うー……こんな大事な時期に私の料理っていうのは、やめた方がいい気がする……。



……あ。

晃太くんちのお店のハンバーグを持って行ってあげたらどうだろう?

私たちはよくお店に言ってご飯を食べるけど、旬ちゃんはここ最近行ってないよね。

うん、大好きなハンバーグを持って行ってあげたら喜ぶかもっ。



「私が作ったのを食べてお腹壊したら洒落にならないから、晃太くんのとこのハンバーグを持って行こうと思う。
学校終わったらお店行ってハンバーグをテイクアウトして、旬ちゃんちに持って行くっ!!」

「あ、なるほど。 うん、いいんじゃないかな。
でも、事前にちゃんと旬兄に連絡しなよ? 帰宅が遅くなったら、どこかで食べてくるかもしれないし」

「うん、わかった!!」



そうと決まったら、早速連絡だっ。



【今日の夜ご飯 私がご馳走するから、何も食べずに帰宅してねっ!!】



そう書いたメールを旬ちゃんに送り、晴れ渡った空を見上げる。



「旬ちゃん、喜んでくれるよねっ」

「うん。 絶対喜ぶよ」



学校へ向かう中で、私とマーくんはお互いの顔を見て微笑み合った。