そして、学校に到着し、歩夢を殴るべく教室に向かう。

……けど、歩夢の周りには女の子たちが集まっている。

ううん。 いつも以上に、女の子たちが居る。


……アレか、私が殴りに来るのを予想しての行動か。

女の子たちが居るところじゃ殴れないのを知ってるから、わざと女の子たちに囲まれてるのかこの野郎。


……くそぅ、私を見てニヤッと笑いやがって!!






「……マーくん、ちょっとお願いしても よろしいですか」

「男子トイレで歩夢のこと5発くらい殴っとく。で満足?」

「さすがマーくん、話がわかるっ。 でも10発にしといて」


「うん、わかった」



1番後ろの席で、私たちがそんなことを話してるなんて まったく気付いていないだろう歩夢は、いつも以上に楽しそうに女の子たちと笑っていた。