10年以上の付き合いがある旬ちゃんの前なら、キャミとパンツだけという姿でも全然平気。

旬ちゃんも旬ちゃんで全然平気らしく、時には引き出しからブラジャーを取ってくれたりもする。

まぁ、さすがにキャミとパンツを脱ぎ捨てて全裸を晒すなんてことは出来ないけどね。


……一歩間違えばかなり危険な状態に? とは思うけど、なんだろう……私たちは多分、兄妹みたいな関係なんだと思う。


妹の世話をする兄。
兄に甘える妹。

お互いにそんな風に思っているからこそ、当たり前の毎日が出来ているんだ。



「……ったく、晃太が見たら泣くぞ? 『そんな子に育てた覚えはないっ!!』って大泣きするぞ?」

「もー、大袈裟だなー。 旬ちゃんスカート取ってー」

「はいよ」

「ありがとー」



私に背を向けている旬ちゃんからのナイスなパスにより、制服への着替えがあっという間に終了だ。

髪をチョイチョイと直したあとに、二人で部屋を出る。


その後、ご飯を食べたり軽く化粧をしたり、学校へ行く準備を終えたのはチャイムの14分前。

旬ちゃんの言葉にもあった通り、学校までは徒歩5分だから余裕の時間だ。