「ミサちゃん、いつもありがとねぇ」

「いえいえっ、私の方こそ いつも美味しいご飯をありがとうございますっ!!」



晃太くんのお母さんと一緒にお皿を洗いながら、厨房とホールを行ったり来たりする晃太くんを見る。



「……晃太くんはあんなに頑張ってるのに、他の幼なじみときたら……」

「あははっ、むしろあの子たちが厨房に入らない方が楽よぉ。
旬ちゃんはお皿割っちゃうし、歩夢くんはテキトーだし、正人くんはキッチリしてていいんだけど、時間がかかりすぎっ」

「あー……なんか、わかる気がする……」



旬ちゃんは一生懸命やろうと思えば思うほどに失敗して。

歩夢はなんでもかんでもテキトーに済ませようとして。

マーくんはキッチリしてるけど、時間がかかって他の行程に支障が出そう。


ていうか、おばさんの言い方からして、実際そうだったんだと思う。


旬ちゃんたちも私みたいに『皿洗いくらいは……』と厨房に入ったことがあったのかも?

でもおばさんの言う通りの結果だったから、厨房に入れてもらえないのかもしれない。