「晃太、なんだって?」



ベランダに出てタバコを吸う政宗さん。

その隣に行き、メールの内容を話した。



「政宗さんと二人きりということを心配してました。 でも、『大丈夫だ』って信じとくそうです」

「そっか」

「大丈夫、ですよね?」


「まぁ、1時間以上一緒に居るけど、なーんもしてないから大丈夫じゃね?」

「ですよね」

「おう」



途中お互いにトイレへと行ったものの、それ以外はずっと一緒に居て、ずっと話をしていた。

その間、変な雰囲気になることはなく、これから先もないだろうなと思う。


見た目は怖いし中身は変だけど、晃太くんの言う通り『いい人』だ。

泣いてしまった私の頭を優しく撫でてくれたし、ポケットティッシュも渡してくれた。

色々な話をして笑わせてくれたし、私の話にも笑ってくれた。


私はそれが、どうしようもなく嬉しかった。