「政宗、これ食べなー」
「え、なんだよ急に? ……実は毒入り?」
「んなわけあるか。 俺とミサからのプレゼントだよ」
そう言って私を見る晃太くん。
晃太くんに誘われるように、政宗さんも私を見た。
「えーっと、ミサ、ちゃん? これ俺が貰っちゃっていいの?」
「あっ……どうぞどうぞ!! 食べちゃってくださいっ!!」
「んじゃ、遠慮なくー。 お礼に、今度なんか奢るねー」
「いえいえそんなっ、気にしなくて大丈夫ですからっ!!」
……見た目はチャラいけど、結構いい人?
歩夢よりもちょっとワルっぽいけど、笑顔はなんだか可愛いし、喋ってみると普通にいい人な感じだ。
「でもこれ、旬にあげるつもりだったんじゃねーの?」
ドキッ……。
まさに、その通り……。
「えっと、あの……」
「旬は高橋さんと食べてたから、必要なかったみたい」
上手く言葉が出せなかった私に代わり、晃太くんが笑顔で答えた。
それに対し、政宗さんは「あー」と納得したような顔で焼きそばを食べ始めた。
「高橋 美玲(タカハシ ミレイ)かぁ、旬にベタ惚れだもんなぁ」
「……ベタ惚れ、ですか……?」
「うん、学園祭の準備の時からずーっと くっついて離れないんだわ。 これはアレだね、明日も二人は一緒なんじゃない?」



