わたしはそう美哉くんに伝えると、
美哉くんはちょっと驚いた表情をして、
わたしに、言った。
「バカか?桜子ってそんなバカだったか?」
と凄くバカを連呼された。
「……っ!」
「ちゃんと、言えよ、
伝えろ。戻ってくるまで待ってるって、
ちゃんと言え。な?」
そう言ってわたしの頭にポンと手を乗せる美哉くん。
そんなわたしの頬に一筋の涙が伝う。
「………っうぅ」
「キモチやオモイは、
心の中で思ってるだけじゃ、伝わんねぇんだ。
俺も、隠し続けて後悔した事めっちゃある。
そんな思い桜子にさせられない。
だから今思っているすべてを
ソイツに伝えろ。」
美哉くんは優しく微笑んで
そう言ってくれた。



