「あんた。バカじゃないの?釣り合ってないくせに!」

「確かに釣り合ってないかもしれない。けど、私は哲也が好きだから。別れたくない。」


崋恋ちゃんの顔がどんどん鋭くなっていく。


「絶対に許さない。」

「別れないから。」

そう言って

私は屋上から出ていった。

去ったあとだったから
崋恋ちゃんが

「別れさせてやる。」

と言ったなんて

聞こえなかった。