周りを見たくなくて下向いて歩いていたら…
目の前のカップルに気付かず…
思いっきりぶつかってしまった。
『いってぇ…』
相手の男が発した言葉に…
いいじゃねえか…幸せそうなんだから…
なんて心の中で悪態つきながら、見上げると…
『おっ!孝太…』
肩を擦った実だった。
なんだ…。こいつらか…。
『あっ…わりぃ…。』
一応謝ると、実の彼女…都ちゃんが顔を覗き込み、
『あれ?孝太先輩、機嫌悪い?』
『…いや…。』
めっちゃ機嫌悪いけど…。
『あっ…もしかして…ハルがらみ?』
ニヤッと笑って、更に覗き込む…。
やべっ…
図星な顔を見られたくなくて…顔を背けるけど…都ちゃんには全てお見通し…
みたいだな。


