『何かあった?』



もう一度聞いてみたけど、ハルちゃんは、


『何でもない…』


と、答えるだけだった。



気になってしょうがなかったけど…もう聞くのはやめた。



冷蔵庫から出るように言うと、また作り笑顔をしながら出てきた。


…何があったんだ?



モヤモヤしていると、後ろで震えるハルちゃん…。



どれだけ冷蔵庫にいたんだろう…。



赤みがなくなって青白くなったハルちゃんの頬に、つい触れたくなって…



そっと両手で包むと…ハルちゃんの頬は思った以上に冷たくて…俺の手の温度を急激に冷やしていく…。



少しビクッとなったハルちゃん…。



だけど…みるみる内に、ハルちゃんの目が潤んでいく…。



…やっぱり、なにかあったんだ…。



そう思ったとき…