『これから式なのに…泣いたらダメだよ。』



そう言うと、ハルちゃんは、

『だって…コウさんは私にとって大事な人だから…来てくれて嬉しかったんです。』



少し鼻が赤くなってしまったハルちゃん。



『来るよ。この結婚を誰よりも喜んでるのは俺だから…。』



『もう…泣かせないで下さい!』


ハルちゃんが俺の腕をパシッと叩いた。






『…ハルちゃん…。今日は俺の卒業式でもあるんだ。』



『えっ…?』




なんでか分からない顔をしたハルちゃんに、



『…ハルちゃん、俺、大事にしたいって思える人、見つけたから…。今日でハルちゃんを卒業するよ!』



『…本当に?』



また瞳をウルウルさせたハルちゃん…。



俺は静かに頷いた。