その日は夕方からのバイト帰り…


っつっても帰りは11時を回ってたっけ。



アパートの前に…女が一人…。





例の彼女だ…。




俺に気付いた彼女は気まずそうに俯き…



俺が通りすぎるのを待っているかのようだった。




俺は足早にその彼女の前を通りすぎようとすると、彼女は、


『…あ…。』



聞こえるか聞こえないかの微かな声を出した。




俺が振り向くと…



『あっ…。ごめんなさい…。』




そう言い残し、そそくさと気まずそうに歩いていってしまった。






なんだ?



純さんのやつ…


まだ切れてなかったのか…?



まぁ…確かに…


キツそうで、気が強そうな彼女っぽいから…


すぐには別れられそうにもないんだろうな…。