だけど、今日のハルちゃんは違った。
『コウさん…私…』
いつものハルちゃんなら、好きだからと言えば何も言えずに俯くはず…
なのに話を続けようとしている。
やだ…聞きたくない…。
思ったことが口に出る…。
抱き締める腕に力を込めた。
だけど…
ハルちゃんは、
『コウさん!聞いて!お願い…。』
初めてだった…。
ハルちゃんがこんなに必死になって向かってくることが。
もう…何も言えなかった。
全身の力が抜けたようで…
今から言われるであろう言葉が頭の中を駆け巡っていた。
諦め…
られるのかな…
でも…俺が今考えてる言葉と同じこと言われたら…
きっと堪えらんない…。
グッと拳を握りしめた。


