『ハルちゃん?』
ちょっと震えたような…
信じられないって感じの純さんの声…。
隣でビクッとなるハルちゃん…。
そして…
『純さん…。』
気まずそうに呟いていた。
今の今まで楽しそうに笑ってたハルちゃんに…
笑顔が消えた…。
今日は寒いのに…俺の背中にはじんわりと嫌な汗が滲む…。
胸は大きく波立っていて…
痛いくらいだ。
ここで取り乱すことなんてしちゃいけない。
俺は平静を装って、純さんに話しかけた。
『あれ?純さん今帰り?』
上手くしゃべれてるだろうか…?
純さんはジッとハルちゃんから目を逸らさず、
『バイトだったんだ。』
と答える。
ハルちゃんはその純さんの視線から逃げられず…
ただ俯いていた。


