と、落ち込みつつも…
ハルちゃんから甘い香りが…。
いや…いつもハルちゃんから甘い香りがするけど…
今日は…チョコの匂い…。
堪らず我慢できなかった俺は、
『ハルちゃんから甘い匂いがする…』
なんて白々しく言ってみた。
そんな言葉にハルちゃんは慌てて鞄から何かを取り出す。
ビンゴッ!!
取り出したものは明らかにケーキっぽい…。
やったっ!!
手作りだ!!
ハルちゃんにはばれないように小さなガッツポーズをした。
だけど…
ハルちゃんのあまり大きくない鞄を見ると…
明らかに不自然な膨らみ…。
確実にまだ入ってる…。
誰かのためのケーキが…。
やだ…。
このまま貰ってバイバイにはしたくない…。


