「宮間さんって…」
「ん?なに?」
あゆみは思い切って聞いてみることにした。ここは旅先だし、宮間さんとはつい今さっきまで全裸で一緒にお風呂に入っていた仲だ。これからも仲良くしたいし彼女のことをもっと知りたい。
「宮間さんは、マツさんのこと、どう思ってるんですか?」
脱衣所にある鏡台に、ふたりで並んで座る姿が映っている。宮間さんは少しだけ驚いたような顔をした。
「どうって、なにが」
「だから、男性として、ですよ」
「男性として?」
宮間さんはふっと吹き出したあと、「うーん…」と少し考えるような素振りをして言った。
「好きだよ。大好き」
あゆみは面食らってしまった。あまりにも宮間さんがストレートに、爽やかにそう言ってのけたものだから、あゆみは恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまった。
宮間さんは平気そうにしている。
(大好きって…。そんなストレートに言うと思わなかった…。なんか聞いたわたしがバカみたいかも…)
「そんなに真っ赤にならないでよ!こっちが恥ずかしいじゃん!」
宮間さんは、あゆみをバシバシと叩いて笑った。
「だけどね、」



