「っうおーーー!よっしゃぁぁーーー!あしたからーー!なつやすみーーー!」




教室の一番後ろの左端。指定席の机に足をでーんとひっかけて、とりあえず大声で叫んでみる。



すると教室のあちこちから、「うおーーっ!!」「おぁぁーー!!」と雄叫びが聞こえてきた。

なんてったって工業高校、しかも女子のいない男だらけの機械科は、まぁ一言で言うと猿山だ。



工業高校といったってピンからキリまであるけれど、俺、高松大介が通うこの学校は、自慢じゃないが公立工業高校の中でも偏差値が最低ランクの学校で、バイクで通学して来る奴なんて数え切れないほどいるし、水泳の後はクラス全員が海パン姿のまま授業を受ける、ゲス野郎の集まりだ。



言うまでもなく親の収入があてにできない家庭環境の奴ばかりで、進学率はほぼゼロパーセント。卒業後はどんなヤンキーも、社会に出て真面目に働く、そんな学校。