オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


彼女……って言葉にも、大神くんの口調も

ビックリすることが多すぎてパニックになる私。


バチバチと火花を散らしている2人を交互に見ていると


「もう行こう、赤月さん」


大神くんはそう言って

無理矢理私の手を引っ張った。


そして、人のいない非常階段まで連れてくると


彼は私を見て言った。


「あのね、赤ずきんちゃん

自分で勝手な判断して飛び出して行かないでくれる」


呆れた顔をしながら、私を階段の壁に押し付ける大神くん。

「だって、大神くん……っ

私のことイジメるのが楽しいから付き合うんでしょ?

昨日の告白も全部勢いで……」