「けほ……けほ……っ」


酸素を取り込むタイミングを間違えて

むせるけど、彼は全然気にしない。


むしろ気にする所か楽しんでいるようにも見えて


「ほら、ダメじゃないか

石渡くんともキスしたんだから出来るだろ?」


私の唇をなぞりくすりと笑う。


「ねぇ、嫌だ……っ

大神くん……」


そんな事言わないで。

前みたいに冷たい目をしないで。


そんな風に思っても


「嫌だじゃない。」


私の気持ちは伝わらない。


悲しくて、大神くんが怖くて

ポロポロと涙が流れて来た時