「キミはまだ分かってないみたいだね」


冷たい目はクラスにいる時はしない。

だけれどその目と少し似ていた。


「僕は遊びのためにレッスンをしてるんだよ

この意味、分かる?」


大神くんの手は耳の方まで伸びてくる。


「遊びなら楽しければ何をしてもいいんだ

例えキミが怖がろうとね

僕はキミをこの場に押し倒すことだって簡単に出来るんだよ」


ぐいっ、と私のアゴを持ち上げて見つめる。

少し怖くなって目をつぶってしまったけれど

もうこの温もりは怖いものじゃないと分かっていた。