「先生ごめんね、全部払わせちゃって」

「これぐらいあたりまえだから、いいよ」

そういってくれた先生。

やっぱり私は先生の事が好きだ。



「それより、さなりは門限ある?」

「連絡すれば大丈夫。」

「じゃあすこし話そうか」

すこし緊張しつつも
近くの公園へ入りベンチへ座った。

「最近どう?
学校楽しい?」

「たのしいよ。
友達もたくさんいるしね。」

「お前ゆいと仲良いもんな?」

「幼稚園の頃から一緒だからね」

「すきなやつとかいるの?」

「いるよ。」

「そうか、まともな奴にしろよな」

なんて。
お父さんみたいなこと言うんだ。

「先生は奥さんとかいるの?」

「あのときもゆったろ、彼女すらいないよ。」

ふっ、っと笑う先生。

「え〜
先生イケメンだからいそうなのに」

ってゆったら
先生が

「あ、でも好きな子はいるよ」

ってゆったんだ。

どこかで

もしかしたら私なんじゃないか、
なんて思ったりもした。

けど、期待したら期待するだけ
違ったときが悲しい。

だから
私は

「そうなんだ、うまくいくといいね」

としか言えなかった。