ドバドバでる血。助けて。助けて。


私怖いの。事実が受け止められなくて。


ただそれだけ。


そこから私は、一日20本近く傷を作った


血を見て、傷を見て安心するの。


それしか安心の仕方がなかった。


それしか気を紛らわせなかった。


楽しい事も、驚いた事も、嬉しい事も、


全て消えてった。私が消したんだ。


頭の中は姉の事で毎日いっぱい。忘れた


瞬間なんかなかった。


だからこそ笑った。みんなの前では。


満面の笑みだっただろう。


すごく嬉しい事があったかのように。


本当はそんな事一個もないのに。


笑顔が分からなくなった。笑顔ってどう


だっけ?突然交通事故にあって歩けなく


なった人みたいに、突然笑う感覚がわか


らなくなった。