ほら今だって
「栗原さん。
この書類ってどこに置いてけばいいの?」
…なんか不自然に思うのは
おかしいのかな。
「し、資料室だよ。」
「そっか。じゃあいこう。」
でも初めてかもしれない。
彼が放課後ではないときに
接してくるのは。
そしてなんかしら会話していると
資料室についた。
資料室に入ると
「お疲れさま。莉子ちゃん。」
ギュッ
「え?」
名前で呼んだ?
しかも抱きしめられてる!?
放課後じゃないのに。
「莉子ちゃん…。
なんか放課後だけじゃ足りないかも。」
やばい。村上が甘くなった。
「でも人が入ってきたら
ばれちゃうよ?」
だけど彼は余裕な顔で
「大丈夫。
ここはあんまり使ってないらしいし。」
耳元で言うとよりいっそう
強く抱きしめた。

