後ろから優しい人が声をかけてきた。


なんか嬉しい。


後ろを振り向くと


「あっ。」


なんと村上だった。


村上は私の隣まで歩いてくると

書類を半分持ってくれた。

…いや半分以上かな。


「あ、ありがと。」


放課後以外に村上と話すのは

けっこう珍しい。


なぜならば

───放課後は

ふたりだけの秘密だから。